まいばら暮らしを楽しむ人021/常喜 さゆりさん

●移住のきっかけになったことはなんですか?
移住のきっかけになったのは、夫の実家でありお店の場所が空き家になったこと。夫が長男ということもあり、義実家のある春照に移住する運びになりました。
私は彦根出身なのですが、正直これまで米原は“通過する場所”という感覚だったんです。まさかここに住むなんて結婚前は思ってもいませんでした(笑)。
店舗兼住宅の改修工事が完了するまではお隣の長浜市にある賃貸物件で暮らし、2023年末に米原市へ完全移住しました。

最初は別の土地に新築で家を建てようかという話もあったんですが、いろんなタイミングが重なり建物を活かしてリノベーションすることに。キッチンだった場所をパンづくりの工房に、客間だった場所をイートインスペースに生まれ変わりました。
イートインスペースはコンクリートの土間にする予定でしたが、デザイン会社と話し合いを重ね、寒さ対策の為にも断熱を入れた板張りの床に。営業日が少ないこと、居住スペースではないということから、利便性よりデザイン性を優先し、希望だった大きな窓を作ってもらいました。
いろんな方と作り上げたい想いから、外壁の板や、店内の壁の一部を「ペンキ塗りワークショップ」としてイベントを開催し、計4日間20名弱の参加者と一緒に楽しみながら、とても満足いく形に仕上がりました。わがままを聞いてくださったデザイン会社さんをはじめ、職人さんにも感謝しています。
●米原を拠点にしてみて良かったところはどこですか?

この場所のいちばんの魅力は、なんといっても「空の広さ」と「伊吹山の存在感」です。遠方から帰ってきた時、ふっと見上げた空にドーンと伊吹山がそびえていて、それを見るたびに素敵だなと感じます。夜はしっかり暗くなるし、水もおいしいし、自然の豊かさを肌で感じられる場所です。
地域の方との関係もとてもあたたかくて、ありがたいなと感じています。春照は北国脇往還の宿場町として昔から人々が行き来していたところで、古くから商店街として賑わっていました。そういった背景もあり、お店をするとなった時にはこころよく歓迎してくれました。
義祖母が長年商売をしていて地域とのつながりを築いてくれていたおかげで、私たちのことも自然に受け入れてくださって。当時からのご縁が今に繋げてくれているのかなと思っています。
うれしかったのは、近所の方がパンを買いに来てくださったときに「これ美味しかったから、友達に伝えといたよ!」と口コミで広げてくれたこと。そういう声に支えられて、いまのCook Lilyがあります。

実は私、もともと小麦粉を使ったパンやドーナツが大好きで、その流れでパン作りにもハマり、食べたいだけ食べていたんですが、結婚してから自分の住む環境や生活スタイルの大きな変化などがあり、30代でアトピーの症状が出るようになりました。
ヨガやマッサージなど、いろいろな改善法を試してもなかなか効果がなくて、検査を受けたところ、小麦が原因のひとつだとわかったんです。それでも「やっぱりパンが食べたい!」という気持ちは変わらず、グルテンフリーの米粉パンに変えていきました。
当時は米粉パンを売っている店舗も少なかったので、自分が作って販売することで米粉パンを食べられる環境をつくれたらと思い、パン教室とイベントでの出展販売をはじめ、現在に至ります。今では症状も改善され、小麦のパンも食べれるようになりました。
でも、お米パンの魅力はそれだけではなくて、アレルギーの有無に関わらず、“みんなで一緒に同じパンを楽しめる”というところにあると感じています。
●どんな方に米原はおすすめだと感じますか?

正直、利便性だけで考えたら、長浜市の方が買い物も揃っているし、米原は車がないとちょっと不便なところもあります。私たちの拠点も最寄り駅から結構距離がありますしね。
でも、自然や暮らしのリズム、そして人とのつながりを大事にしたい人にはすごく合っている場所だと思います。たとえば、わたしのように食や手仕事に関心がある方にとっては、自然も豊かで、住宅地もあり、広々とした田んぼや空があり、心地よく日々を過ごせると思います。
また、米原市は移住者支援に力を入れている地域でもあるので、「地域のことがわからない…」と悩んだときにも、誰かに相談すればスッとつながれる安心感があります。
●移住を考えている方へメッセージ

米原市は、市役所の職員さんも市民にとても丁寧でやさしく接してくださいます。パンの営業や教室を通しても、移住者へのサポート体制がきちんと整っているのを実感しています。
自分から「こんなことがしたい」と働きかければ、いろんな情報やつながりが自然と返ってくる町。移住者として知り合いになった、地域おこし協力隊の卒業生が今でも気にかけてくれたり、お店の前を通る学生さんが大きな声であいさつしてくれたり、そういう小さな心地よさの積み重ねが、今の暮らしを支えてくれています。
もしどこかで「もっと自然に近い暮らしがしてみたいな」と感じているなら、まずは一度遊びに来てみてください。伊吹山と広い空、そしておいしいお米のパンを用意して、お待ちしています!
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